夕暮れの住宅街の上空に電力市場の値動きを表す光の波が描かれたイラスト

JEPXスポット価格と電気料金への影響

JEPX(日本卸電力取引所)スポット市場のエリア別価格を毎週更新でウォッチし、市場連動型プランの料金への影響と翌月の燃料費調整の見通しをまとめています。

データ基準月: 2026年8月 / 最終更新: 2026-09-04日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場データをもとに当社集計

いま、市場連動プランは高いの?

いまは「高い」局面

電気の「仕入れ値」(9エリア平均・税込 20.01円/kWh)は、直近13ヶ月の中で高い方から1番目の水準です

月400kWh使う戸建4人世帯の当社試算モデルでは、いま市場連動プランは標準的な固定プランより全国平均で約+1,517円/月高くなりやすい状況です。

政府の支援と比べると?

9月検針分には国の電気・ガス料金支援(低圧▲4.5円/kWh)があります。現時点の実効単価の動きは、支援額の範囲内に収まっています。

収録プランの戸建4人モデル(月約400kWh)月額の中央値比較・当社試算日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場データをもとに当社集計

そもそも「市場連動プラン」って?(30秒でわかる)

電気には卸市場(JEPX)での「仕入れ値」があり、30分ごとに変わっています。市場連動プランはこの仕入れ値がそのまま毎月の電気代に反映されるプラン。固定単価プランは市場が荒れても毎月の単価が変わりません。このページでは、その「仕入れ値」の今をウォッチしています。

発電所電気をつくる卸市場(JEPX)電気の「仕入れ値」が30分ごとに変わる電力会社 → 家庭毎月の電気代に市場連動プラン仕入れ値の上げ下げがそのまま電気代に反映される安い月はおトク・高い月は負担増固定単価プラン単価は固定。市場が荒れても毎月の単価は変わらない燃料費調整でゆるやかに反映

あなたのプランはどのタイプ? — 「固定のつもりが上がる」に注意

市場価格の影響の受け方は、プランによって3タイプに分かれます。注意したいのは真ん中のタイプ——単価は固定なのに、燃料費調整にあたる「調整費」が市場価格に連動して動くプランです。

タイプどんなプラン?市場急騰の影響
市場連動型(65プラン)単価そのものがJEPX連動直撃する
固定単価+独自調整費型(233プラン)固定単価だが燃調相当の調整費がJEPX等に連動1〜2ヶ月遅れで来る
固定単価+標準燃調型(644プラン)燃料輸入価格ベースの標準的な燃料費調整(市場価格と直接連動しない)直接は受けない

「固定単価+独自調整費型」の主な事業者

  • JAPAN電力
  • ストエネ
  • HTBエナジー
  • しろくま電力
  • シン・エナジー
  • アルカナエナジー株式会社
  • 株式会社シグナストラスト
  • アースインフィニティ
  • エネラボ
  • ハルエネでんき
  • 株式会社NEXT ONE
  • Q.ENESTでんき株式会社
  • つばさでんき
  • 四つ葉電力

契約中のプランの「電源調達調整費」「市場価格調整額」等の項目が該当します。詳細は各社の料金説明をご確認ください。

8月 9エリア平均

18.19円/kWh(税抜)

前月比

+1.45円/kWh

最高エリア

中部21.61円/kWh

最安エリア

北海道14.33円/kWh

先月からどれくらい変わった?(26/8の確定値)

集計が確定している直近の月(26/8)が、その前の月と比べてどれだけ動いたかです。棒が右(赤)に伸びるほど「仕入れ値」が上がったエリアです。

北海道+0.01東北−2.30東京+1.38中部+2.77北陸+3.00関西+2.04中国+1.60四国+3.17九州+1.40← 安くなった | 高くなった →(円/kWh・税抜
この図からわかること
  • 赤い棒が大きいエリアほど、市場連動プランの電気代がこの後の請求で上がりやすいことを意味します(反映される時期はプランにより翌月か翌々月)。今回は四国(+3.17円/kWh)をはじめ四国・北陸・中部・関西・中国・九州・東京の上げ幅が目立ちます。逆に東北は下がっており、市場連動プランには追い風です。
  • 同じ市場連動プランでも、住んでいるエリアによって影響の大きさがまったく違うことがわかります。固定単価プランの家庭には、この変動は直接影響しません。

スポット価格の月平均推移(直近13ヶ月)

東京エリア9エリア平均

0713202625/925/1025/1125/1226/126/226/326/426/526/626/726/826/9
この図からわかること
  • 東京エリアの直近確定月(26/8)は21.24円/kWhで、直近13ヶ月の中で最も高い水準です。9エリア平均(18.19円)より高く、市場連動プランには不利な状況です。
  • 線が下がっている時期(春・秋など)は市場連動プランが有利になりやすく、上がっている時期(夏・冬)は負担が増えやすい——この線の高さが、市場連動プランの「その月の電気代の傾向」そのものです。

単位: 円/kWh(税抜)。日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場データをもとに当社集計

時間帯別(48コマ)平均価格 — 東京エリア

当月前月前年同月

東京エリアの今月は17時台がいちばん高く、いちばん安い時間帯の約1.6倍です。電気の使用を安い時間帯に寄せられる家庭ほど、市場連動プランの恩恵を受けやすくなります。

081523300時4時8時12時16時20時

単位: 円/kWh(税抜)。30分単位の月平均。太陽光が効く昼間の谷と、夕方の需給逼迫による山が読み取れます。日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場データをもとに当社集計

市場連動プランへの影響

市場連動(JEPX直接連動)型プランの電気料金計算に使われる実効単価の前月比較です。 プラスに動いたエリアでは市場連動プランの当月料金が上がり、マイナスなら下がります。

エリア前月(円/kWh・税込)当月(円/kWh・税込)
北海道15.7515.76+0.01
東北19.7817.25-2.53
東京21.8523.36+1.52
中部20.7323.77+3.05
北陸18.9822.28+3.30
関西18.9121.16+2.25
中国17.8019.56+1.76
四国15.0018.49+3.49
九州16.9118.45+1.54

対象: plan-meta type: jepx(JEPX直接連動型)のみ。custom_jepx 等の独自調整型は含まない(計65プラン)。

市場連動型プランを提供する主な事業者

今後どうなる?

26/8の市場価格は前月比+8.7%(9エリア平均)で推移しています。この水準が続けば、市場連動型・独自調整費型のプランは来月以降の請求も高止まりする見込みです。

10月の燃料費調整 予報(固定単価+標準燃調型むけ)

財務省貿易統計の燃料輸入価格をもとに、大手電力の標準的な燃料費調整式で翌月(2026年10月検針分)の燃調単価を試算したものです。

エリア予報値(円/kWh・税込・低圧)
北海道-4.57
東北-6.66
東京-5.80
中部+3.59
北陸-6.30
関西+4.37
中国-7.95
四国-5.31
九州+2.33

※ 本予報は当社試算であり、実際の各社公表値と異なる場合があります。契約中・検討中のプランの正式な燃料費調整単価は各社の公表をご確認ください。 この月の算定には財務省貿易統計の速報値(または外挿値)が含まれるため、確定値での試算より振れ幅が大きくなります。 9月検針分までは各社が実績を公表済みです。

月次の市況解説

2026年8月号市場連動プランの家庭は8月・9月の電気代に注意 — 7月に電気の「仕入れ値」が急騰西日本で+5円/kWh超の急騰。いつ・いくら請求に響くのかを4人家族の試算つきで解説。2026年7月号電気の「仕入れ値」、東京と四国で2.5倍の差 — 6月のJEPX市況総括太陽光が生む「東高西低」。住むエリアで市場連動プランの有利・不利が変わる理由。

出典: 日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場データをもとに当社集計。掲載内容の正確性には万全を期していますが、市場価格・調整単価は変動します。契約の判断にあたっては各社の公式情報をご確認ください。